湘南ハイウェイを駆け抜けた「ワンサカ娘」たち——レナウンが切り開いた、女子たちの新しい夏
太陽がキラキラと海面を照らし、潮風が頬を撫でる。 カーステレオから流れるのは、軽快なメロディーと、「イェイ・イェイ」という弾けるような歌声。
1960年代後半、高度経済成長期の熱気を帯びた日本では、若者文化が花開こうとしていました。 今回は、湘南のハイウェイを舞台に、当時のファッションアイコンであった「レナウン・ワンサカ娘」のスピリットを体現した、ある二人のガールズドライブの風景を描きます。
潮風とカセットデッキ、そして「ワンサカ娘」
湘南のシーサイドラインを軽快にひた走るオープンカー。 運転席にはサングラスをかけたサチコ、助手席には鮮やかなスカーフを巻いたミドリ。二人の間には、カセットデッキから流れる「レナウン」のCMソングが響いていました。
「ねぇ、この曲、なんだか元気出るよね!」
ミドリがリズムに合わせて体を揺らします。小林亜星氏が手掛けた、あの明るくポップな旋律と、シルヴィ・ヴァルタンらの歌声は、当時の若者にとって「新しい時代」の幕開けを感じさせるものでした。
「わかる!なんかこう、ウキウキするっていうか!」
サチコも笑顔で答えます。彼女たちのファッションは、まさにCMの世界から飛び出してきたようなモダンなスタイルでした。
サチコ: 白いコットンブラウスに、膝丈の明るいチェック柄スカート。
ミドリ: オレンジ色のノースリーブワンピースに、白いカーディガン。
それは、健康的な色気と、自由な精神を感じさせる、新しい時代の「可愛い」の定義でした。

「毎日をワンサカ楽しむ」という魔法
車は、ヤシの木が並ぶ景色の中を滑るように進みます。二人は窓から吹き込む潮風を感じながら、ガールズトークに花を咲かせていました。
話題は、次から次へと移り変わります。 「新しい水着、フリルがいっぱいついてて可愛いの!」 「今年の夏は、逗子マリーナ?それとも江の島?」
ファッションのこと、気になる男の子のこと、夏休みの計画……。 その尽きることのない会話は、まるで「ワンサカ娘」の歌そのもののように、明るく、そしてどこまでも広がっていくようでした。
ふと、サチコはサイドミラーに映る自分たちの姿に目を留めます。 太陽の光を浴びてキラキラと輝く髪、心から楽しそうに笑う表情。
「ねぇミドリ、私たちって、なんだかあの『ワンサカ娘』みたいじゃない?」
サチコが少し真面目な顔で問いかけると、ミドリはニッコリと笑いました。
「うん、そうだね!私たちも、毎日をワンサカ楽しんでるもん!」
結びに:あの夏の輝きを、もう一度
湘南の青い海と空の下、レナウン「ワンサカ娘」の明るいイメージを体現する二人の女性。彼女たちの未来は、このハイウェイのように、どこまでも明るく、希望に満ちているようでした。
「ワンサカ娘」が私たちに教えてくれたのは、単なる流行の服ではありません。それは、流行を自分らしく着こなし、人生を能動的に楽しむという、自立した女性のスピリットでした。
車のカセットデッキからは、再びあの軽快なメロディーが流れ出します。 あの頃の湘南に流れていた、まばゆいばかりのエネルギーと、おしゃれへの情熱。それは、時代を超えて今もなお、私たちの心をウキウキさせる魔法を持っています。
【編集後記:degicon.pages.devより】
今回のコラムでは、昭和のファッションシーンを牽引したレナウンの「ワンサカ娘」をテーマに、ノスタルジックかつエネルギッシュな湘南のドライブ風景をお届けしました。 当サイトでは、これからも時代を彩ったカルチャーや、人々の記憶に残る逸品を紹介していきます。
